株式会社KJTD

船舶用超音波漏れ試験装置 Sherlog MATE 概要

SherlogはベルギーのSDT社が開発した超音波漏れ試験器です。自然に発生する超音波や人為的に発生させた超音波を検知することにより、設備の異常や消耗状態、また気密性を調べることができます。特に船舶のハッチカバーにおいては、ホーステストに代わる検査方法として活躍しています。

テスト原理

40kHzを中心に±2kHz(-6dB)の間の超音波を検知し、可聴音に変換、音量および数値表示として出力する装置です。数値表示が可能なことにより、健全部と欠陥部を数値的に評価することができます。

超音波によるハッチカバー検査

船倉に発信器(T-Sonic9)を設置、超音波を送信します。漏洩箇所(気密性の低い場所)から漏れる超音波を受信器(Sherlog Detector)で受信、音量レベルを数値表示および可聴音に変換した音の大きさで知らせます。

Sherlog Mate

特長

超音波検査による利点

  • 検査時間の短縮:検査は一人~二人、短時間作業が可能=(コストダウン)
  • 積荷の保護:船倉内の貨物をおろさないで検査が可能
  • あらゆる環境下で使用可能:停泊中、航行中にも検査可能
  • 漏れの場所を特定:漏洩箇所を受信センサにより特定が可能

Sherlog MATEの利点

  • 音および数値にて漏れ箇所をピンポイントにて知らせ、数値での評価が可能
  • Sherlog受信器の重量がわずか700gと軽量であり、現場での作業性がよく検査員の作業負担をかけない
  • データ保存ソフトが内蔵されており、測定したデータをパソコンに転送することが可能なため、報告書作成が容易
  • ハッチカバー検査のみでなく、その他の設備の検査を行うことが可能

ハッチカバー検査以外の用途例

  • 居住区等の気密性試験(密閉空間の気密性)
  • 配管やバルブからの漏れ検知(エアー漏れ、真空漏れ)
  • 電気機器のコロナ放電の検知(トラッキング、アーシング)
  • 回転機のベアリング欠陥や異常の検知
  • 非接触での温度測定

※オプションセンサ等が必要な場合があります

型式認定

TAとはType Approval(型式認定)の略でありIACS(International Association of Classification Societies)の統一規定UR.Z17(1999年11月)の要求に従い、型式認証を取得済み。

基本仕様

受信器:Sherlog Detector SDT200
重量 770g
寸法 L226xW90xH40mm
帯域幅 ±2kHz(-6dB)
受信中心周波数 40kHz(±1kHz)
電圧/容量 4.8V/4.4Ah
バッテリー NiMH
充電時間 6時間
動作時間 約8時間
表示部 バックライト付きLCD
データロガ 4,000点
通信 USBインターフェイス
動作温度 -15℃~+60℃
送信器(T-Sonic9)
重量 700g
寸法 L150xW110xH85mm(保護ラバー含む)
周波数 39.9kHzおよび40.1kHz
発信器数 9
発信出力 84~113dB SPL(x9)
超音波分散 リフレクタによる拡散方式
電源 単3電池6本
動作時間 24時間(Level1)~5.5時間(Level6)
動作温度 =10℃~+0℃
IP(保護)等級 30

適用例

ハッチカバー検査

船倉の中心に9ch発信器を設置し、超音波を送信します。

事前にハッチカバーが開いた状態での数値(オープン・ハッチ・バリュー=OHVと呼ばれる)を測定し、検査はハッチカバーを完全に閉じた状態で検査箇所を測定します。

もし漏洩箇所(気密性の悪い場所)があると、そこから漏れてきた超音波を受信器(Sherlog Detector)が受信し、漏れレベルを数値表示及び音の大きさにて位置を知らせます。試験の評価基準としては、測定したOHVの数値の10%以上を表示したら風雨密を確保できていないと判断できます。

Fハッチカバー検査1
ハッチカバー検査2

適用分野

  • 【製品検査】船舶
  • 【メンテナンス】船舶